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癒しの旅路

by 石橋 雄介



「神よ、私を探り、私の心を知ってください。私を調べ、私の思い煩いを知ってください。私の内に傷のついた道があるか、ないかを見て、私をとこしえの道に導いてください。」詩篇139:23-24


詩篇には、ダビデが苦しみの中から神に捧げた賛美と祈りが多く綴られています。139篇を読むと、荒野で葛藤し、主の助けを必死に乞うダビデの声が聞こえてきます。そんな139篇のおわり、23~24節に記されたダビデの告白を通して、癒しの旅路で大切な2つのことを知ることができます。





聖霊主体の癒し

まず、癒しの旅路は「聖霊主体」です。聖霊を信頼し、聖霊の導きに従って、癒しは進んでいきます。自分以上に自分を知っているのが、創造主なる神、聖霊です。ダビデは心の中で、主の癒しと慰めを求めていました。どんな状況にあっても、賛美をもって神への信頼を常に表してきたダビデですが、同時に、内側から込み上げてくる痛み、苦い思い、怒りを、自分の力ではどうすることもできず、神の前で正直に注ぎ出しています。その混沌とした状況の只中に、主をお迎えするのです。

主よ、私の心をあなたの前に開きます。どうぞお入りください。私の中に、傷がありますか?あなたの癒しを必要としているところに、触れてください。


自分の力で解決しようとしても、うまくいきません。一時的に楽になったとしても、根本にある問題を対処しなければ、隠れた傷口から、痛みは何度でもぶり返してしまいます。私たちの思考では、根の部分に気づくことがなかなか出来ません。でも、聖霊は私たちの心の一番深いところで何が起こっているのか、よくご存知です。ですからもし、聖霊があなたを癒しの旅路へと招いておられるなら、まず、その主導権を聖霊に渡してください。そして意識的に、聖霊とたくさん時間を過ごしてください。これを機に、聖霊との新しい習慣づくりをしてみてください。


あなたにとって大切な存在、夫や妻、家族や親友が、朝から晩まであなたのすぐ隣にいるとき、どのように時間を共有しますか?まず朝起きたら「おはよう」と挨拶を交わすでしょう。「朝ごはんどうする?」「今日はどんな予定?」「今日も1日頑張ろう!」などなど、自然と対話が生まれ、お互いの心を共有しながら、共にいてくれる相手の存在を味わいます。


聖霊は24時間、あなたと一緒におられます。皆さんは、朝起きたら聖霊に挨拶していますか?1日の中で、どれくらい話しかけてしますか?聖霊は、あなたがこっちを向いてくれるのを、また、声をかけてくれるのを待っています。


聖霊は優しいお方ですから、私たちの中に無理矢理に入ってくるようなことはしません。私たちと愛し合う関係を築くことを切に願っておられます。何も難しいことはありません。聖霊と仲良くなることは、とっても簡単でシンプルです。早速、話しかけてみてください。神への願い事だけではなく、夫婦や友人とたわいもない話をするように、聖霊とも何気ない対話をしてみてください。最初は、自分ばかり一方的に話しているような感覚があるかもしれませんが、「聖霊様、どう思いますか?」「あなただったらどうしますか?」そんなふうに、問いかけていれば、大丈夫です。聖霊は必ず、あなたに分かりやすい方法で、あなたに答えてくださいます。また、何もせずに、ただ聖霊に想いを向ける「ソーキング」の時間もおすすめです。主の臨在に浸る時間、ただ主の愛を全身全霊で受け取る時間は、私たちを日々新しくし、聖霊との親しい交わりが深められることを促します。





自分の心の声を聞く

癒しのプロセスで大切なことをもう1つあげてみます。それは「心の声を聞く」ことです。聖霊が私たちの心に光を照らすとき、そこには隠れていた傷ついた自分、苦しみ、怒り、悲しみなど、葛藤している自分の色々な声があります。今まで自分の素直な気持ちや感情を表す機会がなく、心の中で起こっている出来事に蓋をしたまま生きてきたなら、自分は大丈夫だと思っていたとしても、傷つき、疲れ果て、助けを求めている幼な子のような自分の姿があるかもしれません。


聖霊は「その心の扉を開けてほしい、その中に迎え入れてほしい、あなたを慰め、癒してあげたい。」そう願っておられます。苦しかった過去を振り返ることを、好む人はあまりいません。ほとんどの場合、目をつむりたい、無かったことにしたい、もう終わったことだと自分に言い聞かせながら、前を進もうとします。前進することは素晴らしいことです。ただ、まだ心の中で解決されていないのに、がむしゃらに前に進もうとしているとしたら、長距離をうまく歩くことはできません。骨折して、完治していないままの足で、無理に歩こうとするのと同じです。


ですから、癒しのプロセスを通る時に、聖霊が光を当ててくださる心の内側に、私たちは耳を傾けます。自分の心に何が起こっていたのか、どんな想い、感情がそこにあったのか、何に傷つき、誰に対して苦い思いを抱いているのか・・・。内側から込み上げくる正直な自分、ありのままの自分と向き合います。傷ついた原因が、他者にあるのかもしれません。でも、その出来事に対する感情や反応は、自分の問題です。誰もが心のどこかに傷を負っていて、主の癒しを必要としています。心の傷を、第三者や環境のせいにするのではなく、自分の中に起きている現実として認め、どんな傷も癒し、私たちを本当の意味で自由にしてくれる聖霊の前に持っていくと、天のお父さんの無条件の愛、慰め、赦しの恵みを受け取ることができます。


もし、主があなたを癒しの旅路へと招いておられるのなら、主を信頼して応答してみてください。聖霊が癒し主ですから、聖霊の導きに全てを委ね、聖霊との時間を楽しみながら、自分の心の内側に耳を傾けてみてください。皆さんの人生に、ますます天のお父さんの愛と癒しの恵みが開かれてゆきますように。




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この旅路をもう少し詳しく知りたい方は、#empower「土台の回復・自分を知る」(9月1日配信開始)をぜひご覧ください。





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